お酢の酢酸には、確かに殺菌効果がありますが、具体的にはサルモネラ菌やブドウ球菌などの食中毒菌への殺菌効果です。同じ菌でも、水虫は白癬菌(はくせんきん)で、人間の足の角質層に住み着いてケラチンというたんぱく質を食べて増殖するものです。
お酢が水虫に効くかどうか、は、お酢の殺菌効果が白癬菌にも効くのかどうか、ということですね。いまのところ皮膚科で酢酸が使われることはないので、効果は未知数、ということでしょうか。
ですが、水虫で悩んでいる方には、気になって仕方がない情報に違いありません。お酢は身近にあるものですし、やり方も難しくないですから。治る、と信じ込まなくても、皮膚科の治療と平行して自分が取り組みやすいお酢の使い方を取り入れる、というような気持ちでいるのがいいでしょう。いろいろな、お酢の使い方を参考にしてください。
お酢の使い方
こんなやり方があります。
お酢を希釈して使う方法
・希釈法 お湯にお酢を入れて足湯をする。30分~60分程度。
・スプレー法 希釈したお酢をスプレー容器に入れて、患部にスプレー。
・ビニール袋活用法 希釈したお酢を二重にしたビニール袋にいれて、足首をゴムでとめて6~7時間。終わったら、よく洗い流して乾燥させる。
原液を使う方法
・原液法 お酢を40℃前後まで温めて、その中に足を入れる。10分程度。
・綿棒湿布法 お酢の原液を綿棒に浸して水虫の患部に塗る。
竹酢液と木酢液は効く?
名前にお酢の字が入っていますが、お酢ができる方法とは全く関係のない方法で作られています。窯の中で蒸し焼きにして、でてくる煙を冷却して作られるのが竹酢液と木酢液です。
竹を蒸したものが竹酢液、木を蒸したものが木酢液です。どちらも殺菌作用や抗菌、防カビなどの作用がある有機化合物を含みます。その中の一つに酢酸もあるので、お酢の字が使われているわけです。
どちらも園芸用として植物の代謝を促進したり、堆肥づくりや虫よけに使われることが多いです。
木酢液の方は、水虫菌を殺す作用が認められる、といった論文もあるようです。木酢液の方が、酢酸含有量は多いです。
まとめ
お酢自体は調味料として定着していて安全、安心なものです。肌に使うとなると、特に肌が弱い方には刺激が強すぎる面もあるので、必ず希釈するやり方をした方がいいです。
お酢は調味料だけではなく、飲み物としても定着している健康食品です。民間療法としては無視できないところがあります。使う場合は、皮膚科の治療と並行させる方がいいでしょう。