水虫対策ラボ

消毒用のオキシドールが水虫に有効らしい。

oxydol
オキシドールとは、過酸化水素を薄めて水溶液にしたものです。この過酸化水素というのは酸素と水素の化合物で、それ自体は「大人が誤って飲んだ場合、致死量が2~20g」という劇物。3%から5%まで薄めることで、消毒剤や殺菌剤、漂白剤として日常的に使われています。

昔は、すり傷ができると、すぐにオキシドールで消毒する、ということもありました。ですが、皮膚の弱い人は肌荒れを起こすこともあるので注意は必要です。

オキシドールが水虫に効く?

このオキシドール、殺菌力が強いので水虫にも使えるという話もあります。過酸化水素は確かに殺菌力や消毒力が強く、エイズウィルスも殺菌できるぐらい、といわれていますが、それは薄めない原液の場合。原液は人間にとっては劇物ですから、そのまま使うことは絶対、できません。

3%~5%まで薄めた水溶液では、皮膚の奥に住み着いた水虫菌(白癬菌)を殺菌するほどの殺菌力は望めません。また、皮膚への浸透力も弱いです。

オキシドールの利用方法は?

ただ、オキシドールでも皮膚が荒れない人は、民間療法として皮膚科の治療の補助として使うこともできますし、白癬菌が付着したスリッパやバスマットなどの殺菌にも使えます。

標準的な使い方としては「お湯3リットルにオキシドール200mlを混ぜて、くるぶしまでつける」というものです。時間は30分~2時間程度、皮膚がふやけるぐらい。ふやけることで、後からぬる塗り薬の浸透力も増します。終わったら、必ずきれいに洗浄して乾かします。

このとき、大量の泡が発生しますが、これは酸素の泡で、洗浄しているというサインになります。オキシドールに含まれる過酸化水素が、身体の組織と反応することで酸素と水素に分解されて、酸素の泡が発生するのです。

まとめ

オキシドールには注意点もあります。
・子供の手の届かないところに置く
・日光に当たると水と酸素に分解してしまうので、日の当たらないところに置く
・肌が荒れるようなことがあったら、すぐに中止する
・足湯として使った場合は、必ず水で十分、洗い流す

過酸化水素は劇物なので、薄めたオキシドールも、やはり使用上の注意は守って使いましょう。